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「拠点空港」は誤訳かすりかえ [空港]

NHKの羽田国際化のニュースが暫く前から変わった。
これまでは「ハブ空港」「ハブ空港」と言っていたのが、
「外来語でわかりにくい」
との批判があったのか、「拠点空港」と言い換えることとなったようである。

日本語でググってみると、従来からのお役所用語のようで、ハブ空港より検索件数は多い。
だが、ハブ空港と本当に同義なのだろうか?

wikipediaの「ハブ空港」の項目の解説もわかりにくい。
JFKがアメリカ東海岸の拠点、ロサンゼルスが西海岸の拠点、成田がアジアの拠点空港だという例は分かるが、その空港に到着した客はどうなるのだろう?どこかの国内線の便に乗り換えるならば「ハブ空港」でいいではないか?全体に根拠の乏しい独自研究の匂いがぷんぷんする。この筆者は航空時刻表OAGを味読したことがあるのだろうか?(OAGの存在を知らないのだろう)

デルタ航空のJFKにしろ、アジア系航空会社のロサンゼルスにしろ、そこから別の便に乗り換える客の率は少ない。JFK空港はほとんどニューヨークに直行するための空港である。デルタもそれ以外のアメリカの航空会社も、西海岸の大都市への大陸横断便とフロリダ路線、中部のハブ空港行き以外の便は少ない。
ニューヨークを目的地、出発地にして大西洋を往来する客はそれだけ多いから、一都市だけの需要が成立するのだ。これはニューヨークの地理的条件、都市規模と国際金融経済・政治の中枢機能に由来するからであって、空港の話は後から付いてくる。
ボストンなど大西洋便の多い都市は別として、欧州から内陸部の空港に乗り継ごうとすると、乗り継ぎの関係でデトロイトや、シカゴやアトランタあたり発着の便を大西洋横断に使うよう、航空会社のCRSは検索する。その方が乗り継ぎ時間に無駄がないし、便数が多いために乗り遅れた時の対応も容易である。
これはユナイテッド航空UAのワシントンダレス空港とは異なっている。こちらは国内線の発着便数も多く、ハブ機能を果たしている。
ロサンゼルスにアジアの航空会社の便は集中するのは、そこからアメリカ国内線に乗り継ぐためが主目的ではない。ロサンゼルス近郊にアジア各国の移民社会があって、そこを目指す人々が多いからである。タイ人でも韓国人でも中国人でも、母国語だけで生活できる環境が整っている。
戦後に移民社会、日本人街が衰退した日本では考えがたい現象である。
これも地理的現象であって、航空会社の戦略とは関係ない。直行需要のある所に飛んでいるだけだ。

だいたい、「拠点空港」には、航空会社の「拠点」という意味は含まれていても、乗客が飛行機を乗り換えるという意味は含まれていない。航空会社の運航かそれを監督する国土交通局航空局の視点であって、ハブ空港とは違うと思う。


拠点都市

日本語では「ハブ空港」のもう一つの意味として「拠点都市」を表わすことがある。拠点都市とは英語の「ゲートウェイ都市 (gateway city)」に相当し、ある特定の広域地域のかなめとして機能しその地域への表玄関となる空港または都市を指す言葉である。ロサンゼルス国際空港には、全米各都市からの航空便のみならず、隣国のカナダやメキシコからの便、そして北太平洋路線に就航するアジア諸国からの便や、南太平洋路線に就航するオセアニア諸国からの便が多く発着する。そのため同空港は単にロサンゼルス市の空の玄関口という機能以上にアメリカ西海岸の表玄関として性格を持っている。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港やロンドンのヒースロー空港も同様に各広域地域における表玄関としての性格をもち合わせている。拠点都市の地位は、ある空港が当該の広域地域でどの程度かなめとしての機能を果たしているかによって、自然に決定する。アジアの拠点都市を例にとると、成田国際空港は1978年の開港以来、東アジア諸国と北米諸国を結ぶ航空便の多くが発着する拠点都市として機能してきた。しかし1990年代以降、同空港が急速に混雑化したこと、拡張計画は反対派の存在もあり遅々として進まないこと、当初より都心と距離があり利便性に難があること、航空機の性能が向上して航続距離が伸び北米から成田以遠への航行が可能になったこと、そして大型機の離着陸に必要な長い滑走路を2本備えた香港国際空港と仁川国際空港が1998年と2001年に次々と開港したこと、国内でも中部国際空港の開港や関西国際空港の2本目の滑走路の供用などもあり、今日では成田の拠点都市としての地位は急速に揺らぎ始めている。同様の例は西ヨーロッパにおけるシャルル・ド・ゴール国際空港、スキポール空港、フランクフルト国際空港の間にも見られる。拠点都市の地位をめぐるこうした競争は、各国に巨額の財政的負担をもたらす一方で、結果的には空港設備と広域航空網のより一層の拡充をもたらすものとなっている。


補説すれば、「拠点空港」の概念は国際線航空券がIATA普通運賃ばかりで、航空会社に関係なく目的地へ飛行機へ乗り継いでいた時代の名残である。香港からキャセイパシフィックが成田にばかり便を飛ばしていたのは、おそらく成田から乗客はJALやパンナム、ノースウェストなどに乗り継いでいたのだろう。
いまや状況は逆である。
「ハブ空港」は、空港を運営する各国と各航空会社の旅客囲い込みの手段である。アライアンスはその発展である。関係ない航空会社の乗り継がれては会社は困ってしまうのだ。
その名残はJALのユーロネットワークに残っている。スターアライアンスのルフトハンザやスカイチームのKLM、エールフランスでも普通に割引運賃で乗り継ぎができる。スターアライアンス一辺倒のANAでは無理である。
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