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成功する日本国内空港の条件 [空港]

(再録記事)
日本で航空研究というと、交通経済学の悪弊で数字だけの空疎で陳腐な議論になるか、マニアのどうでもいい知識(747-400Dと747-300をどう見分けるか?MD81と82と83と88の違いは?とかといった話です。そこそこ上級の話題ですが)の披瀝になってしまって、その中間がないのが問題だと思っているので、こういうことを論じたいのです。
鉄道研究ほどひどくはないけど、日本国内のことしか知らない輩が多いのも問題です。A340とかB757がどれだけ世界でメジャーかを知らなかったりする類です。雑誌「エアライン」なんかは「鉄道ファン」「鉄道ジャーナル」より遥かに海外記事で頑張っているとは思います、。 それでもJAL、ANAの話題ばかりなのは否めません。「世界のエアライン」もけっきょく長続きしなかった。
以下で論じたのは、個別の空港論の一般化の試みである。

国際空港が利用されるか、活用されるかというのは、都市の集積効果と同じと考える。
何となく便数が増えて便利になれば利用も増えるし、利用が増えるから便数が増えて便利になるという好循環に入ればいいんですが、逆のサイクルに入ってしまうと、とことん駄目になってしまいます。

代表的な衰退の例を挙げると日本では福岡熊本、鹿児島など初期にジェット化して国際線が就航した空港でしょう。
昔は福岡空港から北京経由のAFのパリ行きがあったり、BAのロンドン直行が飛んでいたり、ハワイアン航空の唯一の長距離路線のホノルル行きが設定されたり、DLがアトランタからトライスターで飛んできたりしたのですが(さすがに全部そろっていた時期はありませんが)、新国際線ターミナルができたら、家賃が高いとか何とかの理由で途端に東アジアの地域空港になってしまいました。
SQ(とうぜんシンガポール直行)の広島とか仙台便(A310で何とファーストクラス付の3クラスだった。ファーストクラスにマニア以外の利用はあったのだろうか?)なんてそこそこ長く運航されていたのに、結局定着しなかった。地方空港の国際線は週5便以上運航されると、かなり便利でエコノミーはけっこう利用されるんですが、利益率の高いビジネスクラスの利用が少ないというのが痛い点です。業務出張は意外と地元企業が海外に進出していたりして、想像以上にあるものですが、そのクラスの地元企業の場合は社長でもビジネスクラスなんてご法度という所が多い(トヨタなど大企業は、平社員でも5時間以上の飛行だとビジネスクラスだったりみたいですが)。

逆に好サイクルに入って大成功したのが、1980年代後半以降の名古屋空港です。
国際線の急激な成長は、中部国際空港がもうすぐできるのが分かっているのに、5年しか使わない巨大な新国際線ターミナルを作ったりせざるをえないほどでした。
(本当は1988年に国内線ターミナルを立て替えたのも無駄だと思う。)
旧名古屋空港なんて本当は国際空港としての昔の格は福岡・鹿児島あたりよりずっと下で、1980年代までは滑走路の耐荷重の関係で2200mくらいしか実質的に使えなかったんですが、関空ができる前の直前に何としても日本に乗り入れの実績を作って将来は関空と成田に乗り入れたOR増便したいという外国航空(デルタ航空とかヴァリグブラジル航空とかが良く挙げられます)がワンサカ就航するようになり、名古屋経済の成長によって需要もそこそこ付いて、日本第三位の国際空港としての地位を確かにしました。旧名古屋空港時代にこれだけの蓄積があったから中部国際空港がそれなりの成功を遂げたのです。
とはいえ、KLMやヴァリグ、JALの欧米線あたりが撤退して欧州はLHのみ、アメリカ本土はNWのデトロイト線とACのみという辛い状況で中部国際空港開業を迎えることになったという厳しい現実も忘れてはなりません。今のところもUAのサンフランシスコ線が撤退するかどうかが長距離路線を以後も維持できるかという試金石と見ています。これがなくなったら、けっきょく利用者(除くトヨタ海外部門)も、中部国際空港はアジアの一地方空港にすぎないと受け取られて、中国路線以外は前述の悪循環に入って、衰退しそうに思います。

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「拠点空港」は誤訳かすりかえ [空港]

NHKの羽田国際化のニュースが暫く前から変わった。
これまでは「ハブ空港」「ハブ空港」と言っていたのが、
「外来語でわかりにくい」
との批判があったのか、「拠点空港」と言い換えることとなったようである。

日本語でググってみると、従来からのお役所用語のようで、ハブ空港より検索件数は多い。
だが、ハブ空港と本当に同義なのだろうか?

wikipediaの「ハブ空港」の項目の解説もわかりにくい。
JFKがアメリカ東海岸の拠点、ロサンゼルスが西海岸の拠点、成田がアジアの拠点空港だという例は分かるが、その空港に到着した客はどうなるのだろう?どこかの国内線の便に乗り換えるならば「ハブ空港」でいいではないか?全体に根拠の乏しい独自研究の匂いがぷんぷんする。この筆者は航空時刻表OAGを味読したことがあるのだろうか?(OAGの存在を知らないのだろう)

デルタ航空のJFKにしろ、アジア系航空会社のロサンゼルスにしろ、そこから別の便に乗り換える客の率は少ない。JFK空港はほとんどニューヨークに直行するための空港である。デルタもそれ以外のアメリカの航空会社も、西海岸の大都市への大陸横断便とフロリダ路線、中部のハブ空港行き以外の便は少ない。
ニューヨークを目的地、出発地にして大西洋を往来する客はそれだけ多いから、一都市だけの需要が成立するのだ。これはニューヨークの地理的条件、都市規模と国際金融経済・政治の中枢機能に由来するからであって、空港の話は後から付いてくる。
ボストンなど大西洋便の多い都市は別として、欧州から内陸部の空港に乗り継ごうとすると、乗り継ぎの関係でデトロイトや、シカゴやアトランタあたり発着の便を大西洋横断に使うよう、航空会社のCRSは検索する。その方が乗り継ぎ時間に無駄がないし、便数が多いために乗り遅れた時の対応も容易である。
これはユナイテッド航空UAのワシントンダレス空港とは異なっている。こちらは国内線の発着便数も多く、ハブ機能を果たしている。
ロサンゼルスにアジアの航空会社の便は集中するのは、そこからアメリカ国内線に乗り継ぐためが主目的ではない。ロサンゼルス近郊にアジア各国の移民社会があって、そこを目指す人々が多いからである。タイ人でも韓国人でも中国人でも、母国語だけで生活できる環境が整っている。
戦後に移民社会、日本人街が衰退した日本では考えがたい現象である。
これも地理的現象であって、航空会社の戦略とは関係ない。直行需要のある所に飛んでいるだけだ。

だいたい、「拠点空港」には、航空会社の「拠点」という意味は含まれていても、乗客が飛行機を乗り換えるという意味は含まれていない。航空会社の運航かそれを監督する国土交通局航空局の視点であって、ハブ空港とは違うと思う。


拠点都市

日本語では「ハブ空港」のもう一つの意味として「拠点都市」を表わすことがある。拠点都市とは英語の「ゲートウェイ都市 (gateway city)」に相当し、ある特定の広域地域のかなめとして機能しその地域への表玄関となる空港または都市を指す言葉である。ロサンゼルス国際空港には、全米各都市からの航空便のみならず、隣国のカナダやメキシコからの便、そして北太平洋路線に就航するアジア諸国からの便や、南太平洋路線に就航するオセアニア諸国からの便が多く発着する。そのため同空港は単にロサンゼルス市の空の玄関口という機能以上にアメリカ西海岸の表玄関として性格を持っている。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港やロンドンのヒースロー空港も同様に各広域地域における表玄関としての性格をもち合わせている。拠点都市の地位は、ある空港が当該の広域地域でどの程度かなめとしての機能を果たしているかによって、自然に決定する。アジアの拠点都市を例にとると、成田国際空港は1978年の開港以来、東アジア諸国と北米諸国を結ぶ航空便の多くが発着する拠点都市として機能してきた。しかし1990年代以降、同空港が急速に混雑化したこと、拡張計画は反対派の存在もあり遅々として進まないこと、当初より都心と距離があり利便性に難があること、航空機の性能が向上して航続距離が伸び北米から成田以遠への航行が可能になったこと、そして大型機の離着陸に必要な長い滑走路を2本備えた香港国際空港と仁川国際空港が1998年と2001年に次々と開港したこと、国内でも中部国際空港の開港や関西国際空港の2本目の滑走路の供用などもあり、今日では成田の拠点都市としての地位は急速に揺らぎ始めている。同様の例は西ヨーロッパにおけるシャルル・ド・ゴール国際空港、スキポール空港、フランクフルト国際空港の間にも見られる。拠点都市の地位をめぐるこうした競争は、各国に巨額の財政的負担をもたらす一方で、結果的には空港設備と広域航空網のより一層の拡充をもたらすものとなっている。


補説すれば、「拠点空港」の概念は国際線航空券がIATA普通運賃ばかりで、航空会社に関係なく目的地へ飛行機へ乗り継いでいた時代の名残である。香港からキャセイパシフィックが成田にばかり便を飛ばしていたのは、おそらく成田から乗客はJALやパンナム、ノースウェストなどに乗り継いでいたのだろう。
いまや状況は逆である。
「ハブ空港」は、空港を運営する各国と各航空会社の旅客囲い込みの手段である。アライアンスはその発展である。関係ない航空会社の乗り継がれては会社は困ってしまうのだ。
その名残はJALのユーロネットワークに残っている。スターアライアンスのルフトハンザやスカイチームのKLM、エールフランスでも普通に割引運賃で乗り継ぎができる。スターアライアンス一辺倒のANAでは無理である。
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世界最悪の空港はヒースロー空港 プライオリティーパス会員の結論 [空港]

前に
「世界の有名ハブ空港はそんなにいいものではない」との趣旨を書いたが、そのものズバリの結論が出た。日本のエイビーロードの調査のようにライトユーザーやお上りさんのイメージ調査ではない。実際に厖大な回数、航空機に搭乗し、多くの航空会社や空港を利用している人の総意だから、極めて重い調査結果である。
調査の母体数も多いし、ラウンジ会員というビジネス客か航空ヲタ客の総意とも言っていい意見だろう。

★世界最悪の空港はヒースロー、一番人気はチャンギ=調査

[シドニー 23日 ロイター] 
空港ラウンジサービスの会員で、頻繁に飛行機を利用する1万4500人を対象に実施した調査では、世界で最悪の空港は昨年に続き、ロンドンのヒースロー空港だった。一方、最も人気のある空港にはシンガポールのチャンギ空港が選ばれた。2番目に評価の高かった空港は、香港国際空港。欧州の空港で最も人気だったのは、アムステルダムのスキポール空港だった。
このほか、最もひどい空港には、パリのシャルル・ドゴール空港とロサンゼルス国際空港が続いた。 調査を実施したプライオリティ・パスは、発表で
「パリでロマンチックな休暇を過ごそうと考えている人は、ムードを壊されたくなければ、ヒースロー空港経由でシャルル・ドゴール空港に到着するルートを避けなければならないことが示された」
と述べた。
ソース:ロイター
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-12091920091023
【調査】世界最悪の空港は英国・ヒースロー、一番人気はシンガポール・チャンギ空港
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1256302719/
【ランキング】世界最悪の空港は英ヒースロー、一番人気はチャンギ(シンガポール) [10/22]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1256292713/


まあ妥当な結果だ。
航空界のヘビーユーザーならば、ヒースローとシャルルドゴールの顧客無視の不便な設備とサービスの劣悪さは身にしみていることだろう。ここに比べると、モスクワやローマは日本人の予想に反して悪くないようである。手荷物の紛失などの率でもパリCDGとヒースローはダントツである。ヒースローはターミナル間の乗り継ぎも悪いし、入国審査の混雑と厳しさも悪名高い。
アムステルダムやチャンギ空港の高評価は疑問がない所である。前に述べた出発到着エリアの統合など徹底的に顧客志向である。
ロサンゼルスは米系航空会社の一般ターミナルはひどくないが、トムブラッドレー国際線ターミナルが悪名高いようである。入国審査で3時間以上、トイレみたいな陰気な所で待たされることもある。

あいにく一回だけ私も「ヒースロー空港からシャルルドゴール経由で帰国」という最悪に近い選択は、やったことがある。サンプル数不足とはいえ、しかも悲惨な結果に終わった。
2006年夏のロンドン爆弾テロ未遂の直後でヒースロー空港の運用が大混乱しており、案の定ヒースロー発が遅延して成田行きの夜便に乗り継げなかった。まあエールフランスが無料で空港ヒルトンに泊めてくれた(NWの上級会員だったからで、日本人の一般客はしょぼくて遠い空港イビスだった)。
けど、預け荷物も受け取ることができず、体一つで泊まる羽目になった。いつもなら、ロストバッゲジに備えて持ち込み手荷物に身の回り品を入れるのだが、このときはテロ対策の名目で赤ん坊のほ乳瓶などや財布、常備薬など最低限のもの以外、機内預けさせられて、何も持てなかったのだ。
安かろ悪かろならば結構だが、これらの二空港の空港税は世界一高いのだ。ポンド高の一時は上級クラスでは到着出発で2万円近く取られる暴利ぶりだった。この悪評の原因も分かろうというものである。
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羽田は国際ハブ空港には簡単になれない [空港]

またも前原は軽い発言をしたものだ。言うは易いが、実現は簡単ではない。
私もこれまでのしがらみにこだわったり、成田への配慮などはする必要はないと思う。成田市長などの抵抗は、関空開港時の伊丹廃港論への反対や八つ場ダムへの地元の反対と同じで、地域エゴそのものである。
羽田が国際ハブになれるなら、なればいい。そうなったとしても、ロンドンのヒースロー空港とガトウィックの棲み分けのように、成田の存在意義がなくなるわけではない(ただし世界有数の警備体制は合理化する必要があろう)。
だが、羽田を国際ハブ空港とするまでの物理的障害は多い。どうやら滑走路さえあれば国際線の飛行機は飛べると、前原やマスコミは安易に思っているらしい。

まずは国際ターミナル設備の問題だ。来年開業予定の新国際線ターミナルビルも、世界水準で見れば狭隘なターミナルである。
http://www.tiat.co.jp/terminal.html
ターミナルビル(供給処理施設棟を含む)
延床面積 約159,000平方メートル
階層 地上5階建
固定スポット数 固定スポット数 10スポット
オープンスポット数 10スポット

何より固定スポット、すなわちPBB搭乗橋が着けるスポットが10カ所(小型機だと分けられるらしいが)しかないというのは、ハブ空港として小さすぎる。
世界的なハブ空港はヒースローでもアムステルダムでも、パリでもシンガポールでも仁川でも60~100基程度というのが共通水準となっている。
成田空港は第一ターミナルと第二ターミナルをあわせて68基と、少ない。が、これは全てのスポットに747が着けるように相当の余裕をもって配置しているためで、香港と同レベルである。香港が国際ハブ空港でないとか、設備が貧弱だという人はあるまい。仁川空港は昨年かにサテライト(自国のKEとOZ以外の外国航空会社を露骨に隔離しただけだ。このように海外航空会社を相対的に不便にしているという事実だけで、仁川が国際ハブでないことは明らかだ)ができるまでスポット数では成田と同等以下の設備だった。仁川も全てのスポットに747クラスが着けられるわけはない。
羽田空港の新ターミナルはいかにも小さい。といって、あまり増築の余地もないのである。

まあ多くの飛行機は沖止めとするとして、スポット数は何とか解決できよう。第二ターミナル開業以前の羽田の国内線も同様だった。沖止めと言えば、熊本、鹿児島、小松、広島あたりの高需要ローカル以外、当時はそうだった。
ロサンゼルスのトム・ブラッドレー国際線ターミナルも、10ほどしかPBBがない(NWやUAなど、アメリカの航空会社は自社のターミナルに国際線到着設備があるので、そっちに逃げているが)。パリのCDG空港も2Eターミナルの広大なサテライトが開業するまで、殆どのAFエールフランスの長距離国際線はバス搭乗だった。この点はCDGでも旧いが未来的なデザインの壮大な第一ターミナルの方が恵まれている。(もっともCDGの第一ターミナルは当初の成田の第一ターミナルと同様にB707、DC8クラスが前提になっているので、747や777 、A340など大型機に対応した設備ではない)
欧州の格安航空が利用する大空港のターミナルや不便空港もPBBは殆ど使わないが、アジアやアメリカの常識からはかけ離れている(ただの大手レガシーキャリア優遇にすぎないけど)。だいたいバリアフリー化は沖止めでは無理である。欧州信者は欧州の旧い駅や地下鉄にエレベーターやエスカレーターの整備が遅れていることを指して
「欧州では障害者や高齢者に対して社会が温かく迎えているから、エレベーターなどなくても周りの人が直ぐに車いすにかけよって、大勢でかついでくれる。」
なんて、設備の不足を棚に上げた理想論を述べていたが、ドイツでもフランスでも急速に駅の改装は進んでいる。格安航空の空港だけが「安かろ悪かろ」で遅れているだけだ。

最大の問題は入出国設備やチェックインカウンターなどのスペースが不足する点である。成田だと第1ターミナルだけで延べ床面積が45万平米もある。羽田の3倍である。第2ターミナルは開業時にその巨大さが日本国内で話題になったほどで、30万平米ある。
いかにも羽田の新ターミナルは手狭である。
このまま国際線を増やせば、成田が第一ターミナルだけだった時代や、国際線も羽田だけだった時代の阿鼻叫喚の混雑が再来することになろう。

しかも現代では単に客に我慢させるだけでは、済まない時代である。一言で言うとテロ対策のための手荷物検査の増加、出入国管理の厳格化の問題である。
それには広大なターミナル面積を必要とする。

それに世界で標準的な空港のターミナルの構造も当時とは異なっている。第一ターミナルが改装される以前は入出国の経路が全く分離されておらず、飛行機を降りると搭乗客の待合いロビーに直接出る構造だった。羽田の国内線第一ターミナルや伊丹空港と同じ構造である。これだと空港ターミナル内を大部屋状にでき、詰め込みがきくが、テロ対策では不利である。
アムステルダムやシンガポール、ウィーン(こちらはだいぶ小規模)あたりが、ハブ空港では唯一、そのような構造をとっているが、それは国土が狭隘で産業が限られるオランダやシンガポール政府が、ハブ空港を国策としているからである。
その代償として国際線(欧州では非シェンゲンエリア)の各搭乗口ごとに手荷物検査機を置いて、空港運営に多大なコストをかけている。
先進国民だけを対象とすればいいかもしれないが、中国便がメインの羽田の国際線ではそのような体制は無理である(私は顧客重視の立場からは、そちらの方が乗り換えや買い物なども便利でいいと思うが)。

まあ政治決着で無理矢理、羽田をハブ化すれば、事は急を要する。その場合は新国際線ターミナルに加えて、国内線ターミナルのどちらかを国際線用に供出することになろう(2chの航空板の過去ログのどこかにこのネタはあったと思う)。出発到着の分離された第二ターミナルとなろうが、国内線の犠牲は大きい。
その応急策にしても、出入国設備の設置場所、免税店や国際線ラウンジのスペースなど大規模な増改築が必要となるだろう。成田の第1ターミナルや伊丹の旧国際線部分(今のANAの部分)の改装工事を見れば分かるように、かなりの期間を工事に要するだろう。
それをやるくらいなら、モノレールを第四滑走路方面に延伸する形で、今のエプロンあたりに国際線用の第4ターミナルを建設した方が早い。

ターミナルの新設を含めた、やや妄想的な大規模な再拡張案も運輸政策研究機構から出されている。
http://www.jterc.or.jp/pdf/090924_gaiyou.pdf
が、大規模な埋め立てを伴い、大車輪で工事を進めても10年以上は要する大計画である。ここまで海側に大規模に拡張しては、漁業権や航路確保もただごとでは済まない。埋め立て直後の超軟弱地盤の上の第1ターミナルビルの建設が世界に冠たる難工事だったことを知らないような議論である。第2ターミナルがそれほど苦労しなかったのは20年近く土地を寝かせて、地盤の安定を待ったからである。
この拡張計画は京王線を橋本まで、小田急を相模大野まで、中央線を立川まで複々線化せよと言うのと同等のマニアの妄想レベルである。役所系の計画案としては極めてお粗末で、工費も工期も考慮されていない。
これだけ交通に金をかけるなら、日本でやるべきことはいくらでもある。
金でひたすら解決しようとしても、兆単位の工費となろう。今の民主党政権にそこまでの心構えがあるとは思えない。

エアライン板の参考スレ

首都圏の航空事情
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/airline/1239692761/



前原国交相:羽田をハブ空港に転換 第4滑走路完成を機に
2009年10月12日 14時57分 更新:10月12日 17時45分

羽田空港で建設が進む4本目となるD滑走路(手前)=本社ヘリから手塚耕一郎撮影 前原誠司国土交通相は12日、羽田空港について「首都圏空港を国内線と国際線を分離する原則を取り払い、24時間(稼働する)国際空港化を徐々に目指していきたい」と述べ、第4滑走路が来年10月に完成するのを契機に、羽田を国際拠点空港(ハブ空港)とする考えを示した。国際線が発着する成田空港は「航空需要の増大を見据えて有効活用する」としたが、具体案は示さなかった。大阪府泉佐野市で同日開幕したアジア太平洋航空局長会議の開会宣言後、報道陣に明らかにした。 前原国交相は、日本の航空行政の問題点として、国際線が集結し、国内の各空港に乗り継ぎできるハブ空港が存在しない実態を指摘。「国内線と国際線が分離され、結果的に日本のハブ空港は(韓国の)仁川(空港)になっている」と述べ、ハブ空港整備が必要との考えを強調した。都心部に近く、第4滑走路が完成して発着回数が大幅に増える羽田を24時間稼働する国際空港にすれば、既存施設を利用してハブ空港として整備できると発案したとみられる。 羽田の国内・国際共用化を巡る議論は、森内閣時代に扇千景国交相が主張。その後、羽田からソウル(金浦)、上海、香港空港への定期便も就航したが、成田が開業した1978年に成立した「羽田は国内線、成田は国際線」の原則は基本的に維持されてきた。 来年には都心と成田空港間を30分台で結ぶ成田新高速鉄道が開業するなど、成田の利便性向上に向けた取り組みも進められており、前原国交相の「羽田24時間国際空港化」発言に成田を抱える千葉県の反発が予想される。また、羽田は騒音問題などから発着回数増に限度もあり、ハブ空港化の論議はさまざまな波紋を呼びそうだ。【清水直樹】


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4000m滑走路は国際空港に不要である [空港]

(前回のハブ空港論の続き)
羽田国際化の議論だと常に
「4000m滑走路が必要だ」
という厨房が出てくる。

現在の航空機技術では、離陸はともかく、着陸なら2500mもあればどんな飛行機でも問題なく余裕をもって着陸できる。それはある程度オーバーランなども含んで余裕を持った数値であり、実際には2000mもあれば殆どの場合は停止してしまう。
これには最近に実例があった。 3月にフェデックスのMD11が成田の第一滑走路で着陸に失敗して全焼して26時間も滑走路が使用停止になる大トラブルが起こった。つまり暫定滑走路のみの運用となり、777以上の大型機は離発着が困難になるということであった。多くの国際線の飛行機が関空、中部、新千歳、仙台などに緊急着陸した。
が、何機かのJALの747-400は客を乗せたまま2100m程度の暫定滑走路に強行着陸したようである。

http://www.airtariff.jp/syu/bbs0180.html
成田Bランの744着陸? お名前:不思議太郎  -------------------------------------------------------------------------------- 23日午前6時48分頃、FEDEXのトラブルが発生後、 JL472(B744) 6:55 JL710(B744) 7:00 がNRTに着陸しています。 747クラスでも、いざとなれば最大限の逆噴射でBランでも 着陸できるのでしょうかね。


青森空港や道東の空港では冬の凍結時の余裕として3000m化を主張しているが、成田の場合はそれも必要ない。

誤解されているが、高地(1000m以上)にあって気圧が低い場合以外は、離陸でも747の荷物満載、燃料満タンの最大離陸重量の場合でも3300mもあれば離陸できるように、全ての大型機は設計されている。どうして世界の主要空港が4000mあるかというと、非力な大型プロペラ機の時代の名残である。ストラトクルーザーなどは4000mないと、まともに離陸できなかったようである。
現代ではセントレアや関空の第一滑走路は3500mだが、何の問題もなく長距離の旅客便も貨物便も運用できている。
実際には3000mでも重量級の747Fの貨物便以外は、日本発の旅客便の場合は問題はそれほどない。
日系2社(だけでなくて多くの海外大手航空会社で)最新の長距離機材である777-300ERの場合は、3000mあれば、燃料も貨物も満載で離陸できるようである。

国際線747の最大離陸重量の三分の一以上はジェット燃料だが、それほどの燃料の搭載が必要とされる行き先は日本からの直行便に存在しない。一番遠いのはアメリカ東海岸のアトランタ、ワシントンあたりだが、太平洋路線の東行きは追い風のジェット気流があるので恵まれており、わざわざ無駄な燃料を積んで機体を重くして、さらに多くの燃料を結果として使用するのはこの原油高の時代にはありえない。アエロメヒコのティファナ経由メキシコシティー行きの777-200ERなどは発着枠の関係で暫定滑走路から離陸しているし、AAアメリカン航空もよくやるようである。AAはNWやUAのように第一滑走路の発着枠を潤沢に持っているわけではなく、ワンワールドの第二ターミナルからだと第二暫定滑走路からの方がタキシーイング時間を節約できるからだろう。
本当に現代の長距離旅客機が最大離陸重量を使用するほど燃料を搭載する必要があるのは、7500マイルを越えるヨハネスブルク~NY、フランクフルト~サンチアゴ、さらにはA340-500のバンコク、シンガポール~NY直行など特殊な路線のみである。 日本発着とは関係がない。

羽田については、以下の記事のような長さの延長が現実的であろう。
政府・与党は、羽田空港のC滑走路(全長3000メートル)を南東の海側に約350メートル延伸する 方針を固めた。追加経済対策に盛り込み、2009年度補正予算に調査費を計上する。 C滑走路の延伸によって、深夜・早朝に大型機で欧米便を運航できるようになる。羽田の国際競争力が 高まり、ビジネス客の増加や外国人観光客の誘致などによる間接的な景気浮揚効果も期待できる。 滑走路を延伸しても、空港の敷地は現在のままで、新たな埋め立ては行わない。ただ、滑走路を延ばす 部分の地盤改良工事を行う必要があるため、完成までに5年程度かかる見通しだ。 羽田では、4本目として建設中のD滑走路(全長2500メートル)の運用が始まる10年10月以降、 深夜・早朝にも国際便が就航できるようになる。ただ、大型の旅客機が、北米や欧州など向けに燃料を 大量に積んだ状態で離陸するには、滑走路の距離が足りないと指摘されていた。 ▽ソース:読売新聞 (2009/04/04 19:07)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090404-OYT1T00731.htm


長い滑走路を望むのは、ろくに地上設備も伴わないのに体面を保とうとする独裁国家か途上国の空港のみである。平壌の順庵空港のようなものだ。たいていそんな空港は滑走路の路面も荒れていて、地上支援設備も少ない。

間違いだらけのハブ空港論 [空港]

さきほどのTVタックルで、マスコミの定番のごとく
「日本にソウル仁川のようなハブ空港はない。地方空港に無駄な投資ばかりしている。成田は運用制限と内際分離で使い物にならないし、24時間空港の関空は赤字だらけだ」
という手垢のついた問題提起がされていた。
専門家面をして出てくるのが屋山太郎というのも何で、特に詳しい取材がなされたわけではない。寧ろサンデープロジェクトの映像からの引用で、与謝野馨が
「羽田の滑走路の長さでは燃料を満タンにできないんですよ」
と言っているのが一番専門的な台詞であった。その事実が、政策通ぶりを示しているようであり、番組制作の皮肉でもある。(技術的には事実だが、別に日本発の旅客機に長大な滑走路は必要ないことは別記事参照)

国際航空の実態を知る者からは失笑ものの内容だが、それが世間の常識となりつつあるのは困ったものだ。
第一に成田は現実に世界に冠たるハブ空港である。ユナイテッドとANA、JALとアメリカンの提携のおかげで東アジア(特に中国線)の乗り継ぎ需要は相当なものであるし、豪州や南太平洋地域と欧州の間でもハブ空港の機能を果たしている。
それだけではなく、ユナイテッドとノースウェストは成田を自社のハブとしているのは周知のことだ。特にノースウェストのアジア線などは日本発着の旅客はわずかであり、アメリカからでも半分か三分の一の旅客は成田で乗り換えている。そのためにノースウェストは北米7都市(もうすぐデルタとの統合に伴う増便でNY、アトランタ、ソルトレイクシティーが入って10都市)からの便とアジア10都市の便をわずかな時間で接続させている。おかげで、以前に書いたように、午後1時ころから4時ころの成田の第一滑走路はアジア各地からのノースウェストの便が着陸し、アメリカ各地に飛び立っていき、まもなくアメリカからの便が到着して6時ころを境にアジア各地に飛び立っていく。こんな空港は世界に成田だけである。
ユナイテッドは中国への直行便を増やしたり、ANAのアジア便への接続に力点を移しつつあるように思える。が、ノースウェストは一時はハブをソウルに移そうとしたり、デトロイト北京直行を作ったりにも拘わらず、結局成田ハブに回帰している。結局、地理的に北米からのアジアのゲートウェイとして地勢的に優れているだけではなく、膨大なビジネス需要を抱える東京をハブにするのが経済合理性が高いのである。
以遠権といって、日本側は占領以来のアメリカの航空会社の利権を叩くが、成田空港にそれだけの魅力があるからハブにしているのであり、アメリカの会社には環境を活用するだけの経営能力があるのだ。
1960年代のある時期の日米の航空交渉で、なしくずしのアメリカ3社の無制限以遠権は日本側によって公認された。代わりにJALはアメリカの大陸横断路線(サンフランシスコ~NY)及びアメリカから大西洋と南米方面への以遠権を得たが、JALはオイルショックでニューヨークJFK~パリCDG、NY~ロンドンヒースロー線を止めてしまう。悪く言えばそれだけ当時のJALに経営能力がなかったのである。JALの大西洋路線進出に当たって、大西洋路線の競争の激しさは当時の運輸白書(当時の運輸白書は各路線に細部に記述が及んでいて面白い)でも危惧されていたが、外国の事例はどうだろう?
原油高の最近でもシンガポール航空は、アジア系でも以遠権のフランクフルト~NY線を維持している。他にモスクワDME~ヒューストン線なんて奇妙な石油需要の以遠権路線まである。やはり当時のJALの経営・宣伝能力不足だったのだろう。

ハブ空港、ハブ空港というが、類型はいくつかある。
一つが第三国の航空会社が他国の空港を拠点とする例であるが、それは先述の成田の2社以外には、それほど航空会社と空港の組み合わせがあるわけではない。それを実現しているのは長い歴史を持つバンコク、香港、シンガポールくらいであり、ソウルですらBAやDL、AAなど多くの欧米の主要航空会社が撤退するか、1日1往復をかろうじて維持する現状では失格である。
ロンドンやパリ、フランクフルトなど欧州の都市との便数と輸送力を、ソウルと成田、関空で比較すると、ソウルは関空には勝っているが、成田には相手にならない。エールフランスは大韓航空とスカイチームの創立メンバーであり、提携関係にある。それなのに、パリ線はAFだけで1日3便の成田の方が仁川より多いのである。第一の類型に関してはソウルは全く模範にならないし、ドバイも他国の航空会社の乗り入れと以遠路線が少ない(MH、KEなど、ないわけではないが)だけ駄目である。
そもそもソウルは仁川と金浦で国際空港と国内空港が分かれているから、ハブ空港としての資格不足として成田を批判する引き合いに出すことはできないのである。ヒースローだって国内線はあるが、驚くほど便数がすくない。スロットの逼迫の中で、長距離及び欧州幹線の国際線が優先されているからだ。イギリスは狭いが、ジャージー諸島やマン島、シェットランド諸島への便すらヒースローから確保されていない。ロンドンでもガトウィック空港あたりか、グラスゴー・インバネスなどの乗り継ぎである。日本でも羽田発の離島路線は特別扱いされているのに。

第二のハブ空港の類型は、自国の航空会社が政府との協力のもとで外国旅客の集客に努めるケースである。韓国のアシアナ、大韓航空、ドバイのエミレーツ、オランダのKLMオランダ航空などが該当する。
自国の航空会社が首都か経済の中心都市の空港を拠点にするのは当たり前である。そして韓国やオランダ、極端な例はエミレーツのドバイなど自国発着の需要のみによっては長距離路線の集客が十分でない国とその航空会社が外国人の集客に力を入れるのも当たり前である。
そうすると、第二の類型では、ハブ空港として利用されるかどうかは、航空会社のサービスと営業施策の問題であり、国の空港政策とは実は直接関係ない。
実際には多くの世界の有名航空会社はかつて国営であったか、半国営であり、国の政策と無関係ではないのだが、妙に日本は大手2社の国際線に対して、さほどの国家的な援助をしないのである。韓国だったら、プラハに大韓航空が就航すれば「プラハの恋人」をやったりするような営業策は当たり前で、国民に海外旅行需要と欧米へのあこがれを煽りまくっているが、日本にそんなことはない。実はこの辺の政府の冷淡な対応に、JALとANAの膨大な国際線撤退の歴史の原因があるのかもしれない。

第三のハブ空港の類型はダラスフォートワースやデンバー、デトロイトなどアメリカの巨大ハブ空港である。搭乗口の数が150くらい、ターミナルビルの総延長が何キロもあり、4本以上もの平行滑走路に同時に飛行機が飛び立つような異様な風景のあれである。成田や羽田の設備が貧弱だけというときに引き合いに出されるものだ。だが、はっきり言ってどっちもアメリカの田舎空港である。発着する飛行機の95%が国内線であり、残りの国際線もメキシコ、カナダ、カリブ海諸国などアメリカ人ならパスポートも持たずに渡航できたりする行き先が殆どである。しかも殆どの飛行機は757以下のサイズであり、半分近くの飛行機はコミューター機サイズだったりする。
要するにアメリカの巨大な国土と長距離鉄道の未発達が生んだ、世界史上の異常な存在が国内線の巨大なハブ空港だ。世界と日本の交通政策の参考にはならない(中国の国内線には参考になろうが、世界の先端の厖大な高速鉄道網と激しい競争にさらされるだろう)。

第四のハブ空港の類型は貨物ハブである。これに関してはソウル仁川空港はかなり健闘しているようだ。

けっきょく成田は第一の類型では、ソウルその他の空港に圧勝しているのである。
そもそも日本人が思っているより、成田や関空の国際空港としての評価は清潔さ、免税店の規模、設備で高い評価を得ているのである。当該番組で石原ジュニアが言っていたように、成田は世界的に都心から遠い空港ではない。ロンドンのヒースロー空港はパディントン駅から15分だが、それは池袋発のようなものであって、地下鉄ピカデリー線では都心まで50分くらいかかる。
NYのJFKも最大の交通手段のタクシーや乗り合いバンだと、マンハッタンまで渋滞で1時間くらいかかることが多いし、空港バスは時刻表もなく、信用できない。地下鉄乗り継ぎの利用者は相当の物好きでわずかである。ソウル仁川は成田より都心から遠い。近いように感じるのは、空港バスが片側4車線以上の広い高速道路を時速120キロくらいで爆走しているからである。

何より成田と羽田の連絡は極めて便利である。リニア新線や羽田成田の直通列車なんて、コストを考えれば不要だ。
9割以上の場合はリムジンバスで1時間で到着する。本数も20分以下空くことはない。こんなに連絡バスが走っている両空港は世界にない。渋滞しても定時の1時間20分以上かかることはない。そういう場合にはアクアライン経由に変更するし、東京空港交通は渋滞回避のためにありとあらゆるルート、インターチェンジを使う免許を持っている(これは規制の厳しい日本の路線バスとして異例な扱い)。そのおかげであの距離の空港で、最小乗り継ぎ時間MCTを3時間(JAL、ANAどうしの場合)ないし3時間30分にできている。
また、東京空港交通と各航空会社は驚くほど緻密な連携システムを持っている。バスが遅延した場合にはオンラインでバスの現在位置と予想到達時間が搭乗予定の航空会社に伝達される。こんなシステムを持っているのは日本だけである。
もともと東京シティーエアターミナルでチェックインと出国手続きを済ませた客専用の便などの取り扱いから派生したものらしいが、市内チェックインがなくなっても、IT化でさらにシステムを進歩させているのはすごい。
ヒースローとガトウィック、パリのCDGとオルリー(これも内際分離である)なら無理である。MCTは表面的に羽田・成田と同じようなものだ。だがMCTといっても彼らは何ら(BAやAF)接続に責任を持つわけではない。ただ旅客のペナルティなしに後の便に振り替えてくれるだけである。日本人からすれば誠意の欠片もない。それが自己責任というものだと、彼らは考えているからだ。だから最初からそんな危ない乗り継ぎは止めるように、非マニアの一般人には航空会社の係員などから注意される。
日本のように羽田の国内線ですら、手荷物検査場で「○○便搭乗のお客様はいらっしゃいませんか?」と係員が呼びかけ、乗りおくれそうな客(上級会員ではなくても)には荷物を持ってどんな客をもエスコートしてくれるなんて日本だけである。日本的なきめこまやかなサービスだ。
そもそも巨大な首都の空港で、国内線でも最低15分前、ウェブチェックインなら実質的に5分前までに空港に着きさえすれば搭乗できるなんて、日本だけだ。世界的には荷物なしでも30分前が最終リミットである(例外はアメリカ東海岸のシャトル便で、日本並みの15分前チェックインが可能である)。

かくも日本の空港のシステムとサービスは優れているのに、誰も賞賛する者がいない。
要するに日本の空港行政を叩くのは、根拠がないわけではないが、けっこう隣の芝を青くみたような言いがかりも多い。
世界の航空は、現状ではそれほど便利なものではない。
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パリCDG空港のターミナル2Gは欠陥構造で不便極まりない [空港]

殆ど日本で話題になっていないが、昨年の9月3日にパリのシャルルドゴール空港にまた新ターミナル開業した。エールフランスの欧州内コミューター路線専用の2Gターミナルである。
ただでさえ複雑怪奇な構造のCDG空港の第二ターミナルだが、
(英国・大西洋路線用の2Eと日本線の出る2Fの差別的な待遇、設備については追って触れる。)
また離れた所に別のターミナルが出来た。
日本語の情報が殆どないが、以下のJALのサイトがターミナルの概念図も含め、わかりやすい。
http://www.jal.co.jp/inter/airport/euro/cdg/cdg_02.html

方向から言えば、従来の第二ターミナル群(もう一つのターミナルと言えない規模である)の東に、さきほど開業したターミナル2Eの巨大なS(サテライト)3の、だいぶ先のごちゃごちゃした地域にある。
従来から2Dや2Fのバス搭乗ゲート出発の小型機・コミューター機が駐機していたエリアである
google mapでは工事中の状態だが、大体分かる。


大きな地図で見る

はっきり言って、ライアンエアなど欧州の格安航空が発着するレベルの、平屋のプレハブのような安普請のターミナルである。これを見た後では石垣空港のターミナルがいかにも立派に見えてくるから不思議だ。
当然ながら、PBBボーディングブリッジなどはない。バスか歩きで搭乗である。80人近く乗れるCRJ900やエンブラエル175などでも、バリアフルな搭乗を余儀なくされる。
30人乗りのサーブでも専用のPBBを使うアメリカの巨大なハブ空港(だいたいPBBが100~150くらいあって当たり前)とはえらい違いである。かくもヨーロッパとアメリカは違う。

2月の旅行でジェノバ発の便からニューヨークJFK空港行きの便の接続で、ジェノバ便のCRJ900が発着するのが2Gであるため、使う機会を得たが、以下がその感想だ。
利用者の立場からは、全体に迷惑千万なターミナルである。
・小さなターミナルなので、売店など設備が乏しい。
・上級会員、ビジネスクラス用のラウンジはない。
・距離は大したことがないのに、空港内の道路が曲がりくねっていて、乗り継ぎバスの時間がかかる。
・何と制限エリア内の乗り継ぎバスがない。到着してから、correspondance(フランス語)ないしtransferの案内表示に従って行くと、強制的に到着ロビーに出る。2Dと2E・Fの中間のレンタカー、バスなどの乗り継ぎ拠点に行くバスはあるが、他の便に乗り継ぐには、また乗り継ぎ便の出るターミナルで手荷物検査を受けなければならない。
・従来は2Dや2Fのバス出発ゲートからバスでダイレクトに飛行機にアクセスできたのに、これでは飛行機の乗り降りでおのおの20~30分の時間を余計に要する。
・2Gの到着ロビーにはわずかなタクシーがいるくらいで、エールフランスバスや鉄道駅などに行くには全て空港内の巡回バスに乗る必要がある。特異な形状で有名な往年の第一ターミナルは今やスターアライアンス系などフランスでは傍流の外国航空のみが乗り入れる斜陽ターミナルで、RER(パリ市内の地下鉄直通の近郊列車)やTGVの駅にも接続していないが、エールフランスバスにはダイレクトに乗れるし、第二ターミナルと最近になって新交通システムで結ばれた。2Gは格安航空、チャーター便専用の第三ターミナル以下の位置づけである。

全体に日本での不採算なローカル線のイメージとは異なり、欧州でBAやAFなどメジャー航空のコミューター機の便は観光客などを相手にしないコアなビジネス路線に使われており、客単価は高いはずである。それなのに、どうしてそういう便の客に邪険な扱いをするのか、AFの考えは不明である。


全体に航空業界の話題は英米中心の視点であり、フランスやスカイチームの話題は日本では注目されず、情報が出ない。フランスと関係のある事業などをしている日本人は多いし、日本人と縁は大きいはずだが、あまり航空マニア層とは重ならない。だからこういった話題はネットでも出ない。

ヒースロー空港過密化で曾ての羽田空港の道へ [空港]

年間利用客数9000万人を目指して、昨年の三月に第五ターミナルオープンさせたロンドンヒースロー空港だが、どうやら相当処理能力が限界に近づきつつあるようである。
何しろオープンパラレルの平行滑走路が2本という現状の羽田空港並の設備なのに、発着頻度は羽田の倍近い過密運航である。利用客数が大して羽田空港と変わらないのに、発着回数が段違いに多いのは、特に欧州線が機材が小さい737やA320シリーズなどナローボディー機を使用しているからである。これがアメリカのダラスやデンバー、、デトロイト、アトランタのような巨大なハブ空港なら、いくら発着回数が増えても問題はないのだが、羽田同等の設備で無理をしているものだ。
利用客数の伸びは続くだろうが、全体の増便は困難で、大型機化が進むだろう。要するにかつての成田・羽田に近づきつつあるということだ。 もう1本の滑走路を造る計画が始動したようだが、どれだけ早く実現することだろうか?

最近のOAG(エグゼクティブフライトガイドがポケットフライトガイドと改称されて、縦長の体裁に変更)を見てみると、数年前に比べても深刻な状況が読み取れる。アジア・中東方面からの乗り入れは増えているが、欧州内のBA便が煽りを食っている。欧州でも首都以外のイタリアカターニャ行きとかヴェネツィア行き、クロアチアのドブルブニク行きなどのリゾート路線、東欧路線はガトウィック空港発着だったが、アムステルダム、マドリッド行きなどもガトウィック発着に移されつつある。それだけヒースローに売り上げの多い長距離便を押し込みたいのだろう。
なまじ欧州とアメリカのフリースカイ協定のおかげで、従来はガトウィックを使うことを二国間協定(先述)のおかげで余儀なくされていたDLやCO、NW、USエアなどもヒースローのスロットを確保してヒースローに発着するようになったから、ますます過密化は進んでしまう。
欧州や中東行きでもにわかに大型化が進んでいる。カイロ行きが744だなんて、かつてのJAL並だし、ドイツのデュッセルドルフやトルコのイスタンブール、アテネ行きにも767が投入されている。欧州の航空会社は中東までも737クラスでカバーするのが最近の風潮だったのに。LHも国内幹線用だったA300ー600をヒースロー線に投入している。スロットに比して輸送力不足なのだろう。日本の空港が大型機ばかりなのが奇異だと言われてきたが、ロンドンもそれに近づいてきた。
しかもBAの767は日本国内線並の詰込み機材である。
http://www.frequentflyer.oag.com/airlines_airports/seatchart.asp?image=../images_air/BA%2D767%2DEUROPEAN%2Egif&desc=Boeing+;767+%28european%29&airline=British+Airways
252人乗りで、前方はビジネスクラスとしても使われるのでややシートピッチは広いが、スカイマークの旧レキオス航空機並の設備である。
BAのサイトやseatguruにも出ていないが、隠したい座席配置の機材なのだろう。 昔のJALのボロッチャの座席配置みたいなものである。

そもそもBAはKLMやAFに比べると、欧州大陸の中小都市への路線は弱い。BAの場合は飛んでいても1日1往復という路線も多く、日本線と接続していないことが多い。直通の運賃設定があってもロンドンで前後泊を余儀なくされることになる。
イージージェット、ライアンエアなどの格安航空会社がロンドン近郊のスタンテッドやルートン空港から、スペインならサラゴサとかアルメリアとかサンタンデル、ビルバオ、サラゴサなどの(地図を見ずに場所が分かるのは地理マニアです)行きといった、ニッチの地方都市行きの便を運航しているから、BAは正面から格安航空と勝負に出ていないのである。発着能力に余裕のあるパリCDG空港やアムステルダム スキポール空港からは少人数のコミューター機が飛んでいるが、ヒースローにそんなものを飛ばす余裕はないのだ。イギリス国内線も煽りを食っており、BAがヒースローからまともに飛ばしているのは、マンチャスター(これは近すぎるが)、エジンバラ、グラスゴー、スコットランド北部の都市くらいのものだ。その他の中小都市に日本から行くには、KLMを使ってアムステルダムあたりで乗り継いだ方が便利なくらいである。

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ヒースロー空港論2 [空港]

成田空港の発着スロット(殊に発着機材・航続距離の制限のない第一滑走路のもの)は、世界中の航空会社が欲しがっているものであり、週1便であっても乗り入れたがっている航空会社は多い。
それだけ潜在需要があり、ビジネス需要も多く、アジアの入り口として、地理的にもハブ空港に最適だからである。しかしながら多くの航空会社は自国との間の便を精一杯運航するのみであり、NW・UAのような贅沢な運用は他社、アメリカ以外の航空会社には望み得ないものである。

欧州で成田に相当、あるいはそれ以上にスロットの貴重な空港はロンドン・ヒースロー空港である。利用者数では年間6000万人を超え、世界三位を誇っている。アトランタ・シカゴ(一時ダラス=フォートワース空港は良い順位に行っていたが、アメリカン航空以外の大手がダラスハブを縮小したこともあって、衰退気味である)はこれを越える利用者数を誇るが、航空会社のハブアンドスポーク戦略によって、多くの利用者が乗り換えているだけであって、本来的な需要は乏しい。世界最大の国内線空港である羽田空港と並んで、世界トップの空港と言っていい。
しかしながら、イギリス政府は自国の航空会社(BAとVS)の保護のために、大西洋路線に対して長い間厳しい制限を課してきた。すなわちアメリカ合衆国との間を結ぶ路線は英米の各2社のみに伝統的に許されてきたのである。もとはパンナムとTWA、BOACとBR(ブリティシュカレドニアン航空)だったが、業界の再編により、現在はUAとAA、BAとVSがその権益を独占してきた。この他のDL、NWなどの航空会社は、ロンドンでもガトウィック空港に発着しているが、都心へのアクセス、ヨーロッパ内路線(中近東、アフリカなどにはガトウィックの方が便利だが)への乗り継ぎなどに不利である。
この権益は4社にとってドル箱であり、これだけを売却しても数千億円に相当するほどの価値を持ってきた。
それが近年のオープンスカイの流れの中で、米系の他社に開放されることとなった。NWはシアトル線やミネアポリス線など、AAやUAとは異なる新機軸を開拓している。

本来はUAはパンナムの権益を受け継いでいるので、実はロンドンから自由にヨーロッパ各地、中近東方面の路線を展開する権利を有している(昔はパンナムはヨーロッパ内の幹線を、1~2時間間隔のボーイング727使用のシャトル便の形で運航していた)のだが、やはりアメリカの航空会社が、欧州各国の会社に伍して欧州内路線を運航するというのは、営業上も不利な面があり、現在はロンドンからひたすらアメリカ各地への便を運航することに徹している。
この辺りは東京でのUA・NWの戦略とは異なっているが、それは大西洋と太平洋の距離の差によるものである。大西洋の旅客需要と便数はそれだけ多いのである。ロンドン発着の路線だけでも、ニューヨーク行きが各社合わせて30往復以上、ワシントン行きが11往復、ボストン行きが7往復(これでさえ東京~NY以上)も運航されているのである。
スロットには基本的に短距離・長距離路線の区別はない(成田は暫定滑走路枠がある)が、同じ便数なら欧州行きの短距離路線より長距離路線を飛ばした方が売り上げ、利益が巨大だからである。
それに大西洋の旅客数が太平洋に比べてあまりに巨大なため、アメリカのハブ空港からはわざわざロンドンで乗り換えなくても、直接ヨーロッパの各都市に直行便が運航されているからである(たとえばDLはニューヨークからニース、シュトゥットガルト、ジュネーブといったクラスの都市に767を飛ばしている)。日本からでは、そんな都市に直行便を運航しても旅客数が限られていて営業的に難しいが、大西洋線では可能である。
ソニーのストリンガー会長兼CEOは、NYの米国本社から毎週のように家族の住むイギリスに帰っているようだ。日本の観点ではキチガイじみた移動だが、さほどに欧米人の感覚では大西洋は狭い内海なのである。だからこそ膨大な大西洋便の需要があるし、各航空会社はヒースローのスロットが許す限り、多くの便を大西洋に飛ばそうとする。

オープンスカイ協定は、従来の原則をすべて覆してしまう。すなわち、イギリスでは嘗てのパンナムの欧州シャトル便のように、アメリカの航空会社に欧州内の路線を運航される心配をしているが、それはまやかしである。本当の問題はEU内のほかの国の航空会社がロンドンから大西洋路線を運航する危険である。新興会社も考える手であるが、普通はスロットがないという壁で断念を余儀なくされる。所が伝統あるAFたLHなどの航空会社は自国とロンドンを結ぶために、長年かけてイギリス政府と交渉を重ねて増やしてきたスロットをヒースローに有している。これを長距離路線に振ればいいだけである。
737でロンドンから欧州都市に8往復くらいするくらいなら、同じ便数で747でニューヨークに行かせた方がいい。別に自国とロンドンを結ぶくらい、ガトウィックやステンテッド空港発着でも、それほど問題はない。それくらい英仏海峡トンネルを通るユーロスターに任せればいい。日本の地方都市から東京に行く便が羽田発着でも横田でもいいのと同じである。
これはエアバスのA380セールスにとっても重要である。このように長距離路線用にスロットが貴重になってくると、かつての成田のように大型機で輸送力を稼ぐことが必要になってくるからである。

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ロンドンヒースロー空港論1 [空港]

航空業界の制度は驚くほど一般に知られていない(旧の一般旅行業務取扱主任者になる場合は必要な知識)ので、順番に書いてみる。
基本的に国際線の路線免許というのは二国間協定に基づいており、双方の政府が同意した空港間の路線を両国の航空会社が同一の便数・路線を平等に運航するのが原則である。相手国から第三国の路線というのは相手の国の航空会社の権益をおかすことになるので、基本的には認められない。理由があって運航する場合でも、その区間だけの旅客は乗せることができないのである。途中の経由地で降りる客がいるからといって、代わりの乗客を乗せるわけにはいかないのである。無理に運航することもできるが、搭乗率も下がり、経営的に得策ではない。
ただし従来から権益を持っている限りはこの限りではない。そもそも昔は航空機の性能が限られていたので、ノンストップで運航できる距離が短く、政治的事情もあって長距離路線は途上国などに多くの経由地を持つものであり、昔は国際線の便数を少なかったので、せっかく外国の航空会社の便が寄航してくれるなら、自国の国民に、外国に行く際にはより多くの便を利用できるようにと、寄航地の国は、自国とその先の目的地への以遠権を与えることが多かった。その時期に獲得した権益を必死で維持している航空会社も多い。だが多くは直行便の増加で、権利を放棄してしまった。
有名なのは英米仏(特にUAとNW)の航空会社の以遠権である。日本とアメリカの航空交渉の大半はこれの問題に費やされているといってもいい。だいたい第二次世界大戦の戦勝国の3国は敗戦国のドイツと日本に対して再軍備を恐れて当初は航空便の運航を禁じたため、代わりに自国の航空会社に日本・ドイツから第三国への路線の運航権を与えるよう、占領政府に認めされたのである。具体的に得た航空会社は、アメリカではパンナム(全世界)とTWA(大西洋路線)、ノースウェスト航空(太平洋路線)であった。(他にBOAC英国海外航空、エールフランスも限定的ながら、同様の権利を得た)
国際線専業であったパンナムとTWAは航空自由化で経営が悪化し、順次路線の運航権を国内他社に売却していった上で、最後にはカスのような路線だけになってジリ貧になり、会社自体が消滅してしまった。残ったのはノースウェスト航空であった。
(これらの権益がどうなったかは、日本語では2ch航空板の初代パンナムスレがもっとも詳しい。)
ノースウェスト航空は、現在でも日本からの権益を存分に活用して、成田からだけ(これに加えて関空、中部からも)で実にアジア9都市に毎日定期便を運航しているのである。最近(2002年の暫定滑走路供用)までは成田空港の発着数はJAL、NW、ANAの順であった。今でも第一滑走路の発着枠はANAより多くを保有している。パンナムの権益もユナイテッドに売却され、こちらも多くのアジア線を日本から運航している。
しかも両社は新しいハブアンドスポーク方式を組み合わせた絶妙のダイヤを組んでいる。NWでいうと、毎日のことだが午後になると、日本の航空会社はそこそこにアジア各地から次々と飛行機が滑走路に着陸し、最もタキシーイング時間が少なく済み、チェックインカウンターから近い便利な位置の第一ターミナル第一・第二サテライトに着く。そこでアジア各地から日本までの乗客を下ろすだけでなく、9都市から来た乗客を相互に乗り換えさせ、日本からの乗客も乗せる。3時ころからアメリカ各地に向けて次々と離陸していく。提携・コードシェア先のCO・DLを含めると、実にアメリカ本土だけで10都市に乗り継ぎが可能である。今の技術では、これらのアジアの都市からアメリカの各都市におのおの直行便を飛ばすことも可能であるが、それでは90もの便を毎日運航する必要がある。それだけで搭乗機会が増加する。さらに、バラバラに運航した場合に比べて、柔軟に旅客数の増減にも対応できるのである。
これは究極のハブアンドスポーク方式である。

(次回でヒースローの話に移ります。)

(ソース)
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200703220041.html
こちらも詳しい
http://jp.ibtimes.com/article/intl/070323/5544.html
EU、欧米間の大西洋航路を開放する協定を承認
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 欧州連合(EU)は22日、EUと米国の任意の地点間の航空路線を認める航空協定「オープンスカイ」を承認した。27カ国が満場一致で2008年3月31日に発効する協定の締結を支持した。

 承認内容には、EUで最も利用者が多いヒースロー空港を新たな航空会社に開放する時期を延ばしたいとする英国の要求が反映された。 現在、ブリティッシュ・エアウェイズ、バージン・アトランティック航空、アメリカン航空、ユナイテッド航空の4社だけがヒースロー空港・米国間の航路で運行する権利を持っている。同航路はEU全体の米国便の3分の1を占める高収益航路である。

 EU政府は、今後の協議で3年以内に米国からの譲歩を引き出せなければ、協定の一部実施を延期することができる規定も盛り込んだ。これによって米航空会社が欧州で新たに認められる権利が制限される。これを行使する可能性があるのは、米国が欧州の要求する譲歩を行わなかった場合にヒースロー空港の開放に反対するとしている英国のみだと見られる。

 ダグラス・アレクサンダー英運輸相は、「英国が米国の航空会社に対する現在の制限の一部あるいはすべてを2010年に再び課す権利を得られるように努力してきた」「これが必要とはならないことを強く望む。しかし、これは、我々が協定に関して早期に次の段階へ進むことを真剣に考えていることを米国に示す非常に明確なシグナルだ」と述べた。

 一方、ブリティッシュ・エアウェイズの最高経営責任者ウィリー・ウォルシュ氏は、米国がEUの航空会社に市場を開放しなければ航空路の開放を撤回するという姿勢を保つべきだと述べている。同氏は、EUはヒースロー空港を開放することで、既に最も価値のあるの交渉材料を譲歩していると述べた。また、「これまでのところ、米国は何ら意義ある譲歩を行っていない」「米航空会社はヒースロー航空や欧州に乗り入れることができるようになるが、米国は依然として欧州の航空会社が立ち入り禁止の領域で、外国資本の米航空会社への投資に対する制限も変わっていないままだ」と述べている。

 米航空会社は協定によってニューヨークからロンドンへ航行し、ロンドンで乗客を拾ってストックホルムに航行するといったことができるようになるため、欧州市場で競合することになる。しかし、EUの航空会社は依然としてアメリカ国内線で運行することができない。

 EU関係者は、米国が米航空会社の議決権株式の25%以上を外国投資家が保有することを禁じる規制を撤廃できなかったことに失望したと繰り返し述べている。EUは、規制撤廃を協定締結のための重要な前提条件としていた。ブッシュ政権は規制撤廃に取り組んだが、安全と雇用に対する米航空会社と労働組合の懸念から、支持を得ることができなかった。

 環境保護主義者は、協定によって航空便が増加するため、二酸化炭素排出量を削減の努力が無駄になると主張しているが、EUは、協定によって航空料金のコストが削減され、欧米間の航路で5年間に2,500万人の旅客増加が見込めるとしている。現在、同航路を利用するのは5,000万人以下。また、5年間で160億ドルの経済効果があり、欧州と米国で8万人の雇用が見込まれるという。



(03/23 14:41)

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