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国立国会図書館の地図室に改革を [読書]

国会図書館に来れば、日本で出版されたすべての本があると思っているあなたは素人です。
確かに国立国会図書館法(有斐閣の『六法全書』に載せていないのは、どうかと思う)の規定が正しく運用されていれば、そうなっているはずですが、必ずしもそうなってはいません。罰則規定がないので、地方出版や自費出版、中小の出版社が出した本などは相当抜け落ちています。
博士論文は納本の義務はありますが、研究機関の非売品の報告書の類もそろっていないものがあるようです。海外で出た日本語の本などもあまり揃っていません。
ヨーロッパの史跡や美術館などでは、けっこう各国語の解説書を作っていて、日本語版はたいてい入っています。絵はがきの合冊程度のものも多いですが、専門家が関わって編集、日本語訳をやった立派なものも結構あります。

国会図書館の収蔵の漏れが最も著しいのが、住宅地図の世界です。
どういうものか知らない人はWikipediaの当該項目を見てみましょう。

一般の出版社とは接点のない専門の出版社が出しているため、納本義務も行き渡っていないようです。国会図書館もこの事実は認識しており、
「一部は戦前に、大都市では1950年代から見られるが、当館が所蔵しているのは東京周辺で1960年代、地方では1970年代からです。他の図書館にさらに古い版が所蔵されている可能性があります」
との趣旨が地図室の案内冊子に掲載されている。
私の知る限り、全国を網羅しているのはゼンリンのみだが、このほかに2社がそれなりの地域的範囲を出版している
http://www.seiko-gis.co.jp/
http://www.map.co.jp/www/home_f.html
刊行社は金沢の出版社なのでよく知っているが、神奈川県内の地図も出している。横浜市の地図などは、ゼンリンより精度が高いと思う。
セイコー社は愛媛が本社だが、東京23区などの地図も出している。

それなのに、地図室では最新版のゼンリンの地図は開架で閲覧できるようになっているが、その他の出版社は姿が見えない。所蔵しているのは以下の二点のみらしい。
4. 高岡市 [地図資料]. 1981. -- 刊広社, 1981.2. -- (住宅明細図)
6. 婦中・八尾・大沢野・山田村・細入村含む [地図資料]. 1981年版. -- 刊広社, 1981.5. -- (住宅明細図)

これらの地図は書店を通さず、営業活動などに利用される企業に直接販売されるため、よほどの大型書店でもないと現物を店頭に置いてはいない。1冊1万円を超えるものも多く、23区などを揃えれば、相当に高価である。県庁所在地クラスでは安い普及版が出ていることがあるが、ビルのテナント名、マンションの住人名など、肝心の情報が削られていることが多い。
世の蔵書家とも関係はあまりないため、古本屋にもあまり出てこない。せっかく古本屋に置いてあっても
「自家用(買取、配達などの目的)に使います」
などど言って売ってくれないことが多い。
ヤフーオークションに出てくることもあるが、けっこう人気があり、高値がつくことも珍しくない。また大都市ともなれば相当に分冊されているため、1冊単位で買っても揃わないことが多い。事務用品などを扱いうリサイクルショップなどに売られていることもある。

もともと幼時から家に金沢市内の分はあったので、けっこう一般の家庭にもあるものだと思っていたが、それは特殊な家庭環境だったようだ、
私は機会があれば、ここ5年ほどめぼしいものを(1冊1000円以下ならば)古本市やブックオフ、リサイクルショップなどで買ってきたので、現状では1990年前後の東京23区の地籍つき住宅地図、刊行社の横浜市、川崎市全部、富山市、福井市などを持っている。最新版ではないが、少し前の地図には現状では分からない豊富な情報を持っている。
だいたい住所非公開の有名人も、成城、田園調布、麻布あたりの高級住宅地のページをしらみつぶしに見ていけば、家の場所、敷地と家の形状など、大抵のことは分かってしまうものである。特に作家の場合は住んでいる所をぼかしながら著作物に書くものなので、それと住宅地図をてらしあわせれば、簡単に分かる。

新本なら高いと思うかもしれないが、車のカーナビなどに比べれば、相応の値段である。だいたい住宅地図があれば、カーナビなどは不要である。

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