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札幌のバス雑感 [交通]

(数年前の日記を発掘)

千歳空港行きの空港バスの最終便に札幌駅前から乗り遅れた。
北海道中央バス・北都交通の共同運行(昔はJAL系とANA系として、てんでバラバラに出ていた)として、札幌の空港バスは運行されている。
運行体制は別として、だいたいどうして札幌~新千歳の都心発の最終バスが1815発なのだ?2145発まで東京行きはあるのだぞ。常識的に接続を考えれば1930くらいまでは空港行きを出すべきだろう。
アンチJRとしては時間がかかっても空港バスを使いたかったので、仕方なく地下鉄南北線で麻生まで出て、1900の最終バスを使った。旅客はわずかに4人。だがダイヤ公称55分のところ、実際には45分で到着。札幌市街北部からのアクセスとしては実用的ではある。それに地下鉄にウィズユーカードで乗ったら、ちゃんと少し前に道立近代美術館前から乗ったJRバスと乗り継ぎ割引が利いていた。
http://www.city.sapporo.jp/st/ryoukin.html
カードを使った乗り継ぎの方法が出ていないのは困ったもの。
JRバスのサイトで書いてあるような複雑な方法もやっていない。
http://www.jrhokkaidobus.com/route_bus/route_bus08_2.html
どうやら札幌近郊ではあまりに交通機関のカードが複雑怪奇に入り乱れている結果、一部のヲタしか全貌を把握できない状況となっているようである。
しかも全て磁気カードだからカードリーダーのプログラムは相当穴があるようで、規則と機械のシステム作動の実態も、少なくともある時点では一致していなかった(今でも?)ようである。
http://www.swa.gr.jp/diary/1999/hr-99su6.html
確かに札幌市内をどうやって判断するのか疑問である。バスロケーションと複雑なリンクをしているわけでもなかろう。これだけのカードを財布などに入れておくのも難しかろう。
・ウィズユーカード(札幌市営地下鉄の市内の民間バス)
・北海道中央バスカード
・札樽高速バス共通バスカード
・じょうてつバスカード
・JR北海道バスカード
・同昼間割引カード
(これに加えて中央バスの買物回数券)
おそらくICカードになるときに統合されるのだろうが、素人には分かりやすくなっても、割引率が下がるのがICカードの常である。

話を空港バスに戻す。
もう二社連合は空港バスについて、JR「快速エアポート」に対して完全に勝負を投げているとしか思えない。郊外線はそこそこに運行するが、都心行きについては、都心のホテル辺りで適当に客を拾えればいいとしか考えていないようだ。さすがに常人ならば、札幌駅からJRで36分のところ、80分もかかるとあっては、乗らないということか。
いちおう北都交通に問い合わせの電話をかけてみたら、「申し訳ありませんが、JRをご利用いただけませんか?」である。まあ1800を過ぎて窓口の電話に出るだけ、立派ではある。だいたい高速バスの問い合わせ窓口自体、けっこう営業時間が短かったりするものである。北都交通自体、空港バス以外はニッチな路線しかないのに。
直接関係ないので、どうでもいいが、1545で札幌駅前バスターミナルのJR北海道バス窓口が閉まる状況よりはましではある。おかげで、JRバス専用のバスカードの全貌が分からなかった。昼間のカードなどどこで売っているのだ?10000円券の割引率はすごいが、利用客が少なそうで、車内では売っていない。
http://www.jrhokkaidobus.com/ticket/index.html

(ここからはバス界の川島本です。)
現在の空港バスのルートでは、札幌駅から80分はひたすら市内をグルグル回って空港へ向かうからだが、旭川線と同じルートで高速に乗れば、30分近くは短縮できるはずである。大通り方面は始発という方向でいいと思う。
それでも空港まで1時間弱はかかるが、現在の快速エアポートは近郊旅客と混在しており、1本落とさなければ空港行きは座れない状況である。uシートも混んでいる座りたいときには座れない。割高な割り増し運賃を払っている空港旅客には困った状況である。JRにしてみれば、千歳線の線路容量が逼迫しており、近郊客と分離した空港列車を運転することは難しいのであろうが、編成の増結なども考えてみてほしい。だが新千歳空港駅を最低限の有効長で作ってしまったことが裏目に出ている。昔のエアポートきっぷで特急に乗れた時代が懐かしい。この時代に道民に鉄道で空港に行く習慣を身につけさせたことは大きい。なんだかんだいって交通機関の選択で最大の要因は
「××へは○○で行く」
という刷り込みである。これを変えるのが最も困難である。秋田新幹線や山形新幹線の最大の効果もそれであった。直通の便利さは二次的なものといっていい。
始発(に近い状況でも十分)のバスの居住性の方がはるかに高い。そうやって旅客が適度に増えれば、また昼間10分ヘッドに復帰でき、さらに利便性が向上しよう。
それでいて運賃はバスの方が安い。数年前までの片道820円は脅威の安さであったが、現在の1000円は運賃として分かりやすいし、無期限の4枚組回数券が3600円で販売されているので、実質900円である。さらに地元民は10000円で11500円の価値のあるバスカードが利用可能である。JRも回数券で安くなるが、意外と金券ショップの価格は(東京でも札幌でも)990円くらいと高いし、3ヶ月の期限があるので、個人で購入すると使いきれないリスクが残る。

運転代行業の新サービスは? [自動車]

高齢者自動車運転が問題になっている。有意な増加率で高齢者が運転する事故が起きている。高齢者講習というのは、やばい年寄りを説得して免許証を返上させる制度らしい。
だが、高齢者が運転を止めると極端に行動圏が縮小して、心身が衰えてしまうというのも事実である。運転することが医療費を減少させる面も否定できない。

そこで、やや運転に問題のある高齢者に運転を許しながら、事故を防ぐ方法を考えた。
すなわち自動車教習所の教習方式である。教官が助手席に乗って、運転者に指図をしながら、やばい時に助手席に特別に設置されたブレーキを踏む方式である。高齢者の車をこのような教習車の構造に改造すればいいのである。
改造費用の問題はあろうが、ブレーキを付けるだけなら意外と簡単な改造らしい。BMWなど外車の教習車も多いが、日本のディーラーレベルで簡単に助手席ブレーキを設置しているわけだし、後付けもできる。
そして教習所の教官のような一定の資格を有した人間が同乗した場合のみ、運転を許可するのである。
「はい、つぎ左右を確認してください」
「来ませんから、いま出てください」
「もうすぐ信号が変わりますよ」
「もう少し車線の右側を走ってください」
「前の車のペースに合わせてください」
などなど
人件費の問題が気になろうが、福祉タクシーと手間(=人件費)はあまり変わらない。自分自身は指図するだけで運転しないのだから、より楽である。介護保険の送迎サービスの方がはるかにコストがかかっている。
それでも事故が起こってしまった場合を心配する向きもあろうが、それは教習中でも同じである。
(はっきり言って、何十年運転してきた年寄りより問題有る運転の若い女性は多い。年令だけで割り切れない問題だ)
高齢者講習の結果によっては、助手を義務づければいいし、そこまででない高齢者にも、教習車仕様を推奨すればいい。

もっとやばい運転の年寄りには、左右の両方の席にハンドル、アクセルなどの付いた車を用意すればいい。途上国では右ハンドルから左ハンドルへの改造なんて日常的だし、日本でも沖縄が左側通行に切り替わったとき、バスのハンドルの位置を付け替えたりしている。ブレーキのみの設置より困難そうだが、不可能ではない。助手席の補助者の判断でスイッチが切り替えられるようにして(飛行場のランプバスや重機などにはそういう構造の自動車がある)、ある瞬間からは助手席(の左ハンドル)で運転すればいい。元の運転台のハンドルにも適当な反力を付ければばれないだろう。
「わしもなかなか上手く運転できるな」
といって年寄りは満足するだろう。

どうして菅首相は辞めずに済んでいるか? [政治]

もう菅内閣を遅くとも8月までに辞めさせるというコンセンサスは、民主党の執行部、枝野官房長官あたりまで行き渡っていることは確かだが、どうして菅首相がその地位(民主党代表=内閣総理大臣)に踏ん張れるかという状況の分析があまり新聞マスコミなどで出来ていない(政治記者が分かっていても報道しない?)ように思われる。

だいたい三つの理由は指摘されている。
第一に言われるのは、菅首相個人(ないし伸子夫人?)の権力への比類ない執着心である。社民連という小政党から出発しながら、40代で初入閣を果たし、ここまでに至った権謀術数と権力欲は並大抵ではない。江田五月という竹下=金丸関係のようなバックもある。
第二に野党サイドの都合で言われるのは一事不再議の問題である。昨日は試みに石破が国会質問をしていた問題だ。6月初頭に内閣不信任案が否決されてしまったので、野党から与党の反対派と呼応して倒閣することが不可能だという話だ。
第三に震災復興のための政治空白を避けるという論理である。だが野党の言うように(その批判は必ずしも当たっていないか、プロ野球を見ながら監督の采配を批判するオヤジのようなものだが)、菅内閣のおかげで復興が阻害されているというなら、政治空白論は駄目だろう。

一番指摘されていないのは、民主党内の政党運営システムと派閥の政治バランスの分析である。
まず、民主党には代表のリコール規定が存在しない。2年間の代表任期の間は自ら辞任しない限り、代表を辞める必要はない。
第二に前原・野田グループと菅グループの深刻な対立の構図である。もう菅は、自分を引きずり下ろそうとする仙石や野田と和解することはないだろう。そして依然として最大派閥である小沢グループをたたいたのは菅ではなく、前原・野田グループだと罪を押しつければ、敵の敵は味方として小沢と連携が可能だろう。だいたい鳩山政権時代は前原・野田(派閥領袖たる野田は鳩山内閣では入閣さえできなかった)らが反主流派であり、菅はトロイカ体制の一端で小沢幹事長の片棒を担ぎ、昨年の小沢邸新年会にもはせ参じていたことを忘れてはならない。小沢の政治資金問題は秋には無罪となることが明らか(検察が無理ねただと思ったから不起訴になったのであって、検察審査会の強制起訴の先は見えている)だから、その後は小沢グループと連携する正当性が生じる。
第三に言えるのは、民主党での役員会と常任幹事会の権限違いが認識されていない点である。枝野官房長官、仙石官房副長官兼代表代行、岡田幹事長、玄葉政調会長兼国家戦略相、輿石参院会長、安住国対委員長が菅の退陣を迫り、執行部、役員会を制圧しているが、役員会の議決だけでは何事も運ばないように民主党のシステムが出来ている。すなわち、閑職の副代表と各地区代表の常任幹事を含んだ常任幹事会を経なければ、党務レベルで様々なことが運ばないように出来ている。そして副代表には石毛瑛子などの旧民主党以来の腹心や他派閥など重鎮(山岡、石井ら)、高嶋ら旧閣僚など執行部の一筋縄でいかない人間を置き、常任幹事には政権運営から遠ざけられながら、民主党の歴史で創立時の代表以来一貫して要職についてきた菅に逆らえないような(恐らく無能で政策などに疎く、政務三役につけられない)人間を配置している。
民主党の組織で、役員会と常任幹事会の構成に、顧問格の江田五月が大きな関心を持っていることは、江田五月のサイトの民主党史料集を見ても分かる。過去の民主党の役職一覧を見られる唯一のサイトだが、しっかり役員会と常任幹事会のメンバーにチェックがついており、絶えず江田が気にしていたことが分かる。
党内から菅首相打倒は難しい。
内閣も執行部の一筋縄でいかないように、固めている。大臣も昨年9月1月の改造の以来、鹿野や中野ら1976年組重鎮や、高木・大畠・細川ら1990年組を年功序列で置いている。この人たちは鳩山内閣では閣僚となれず、干されていたため、菅に逆らうことはない。
原口ら一癖ある人間は国会の委員長に入れてある。ある意味、内閣からも党務からも離れた立場なので、その影響は無視できる。

増岡浩 [自動車]

増岡は、パリダカールラリー二連覇(加えて撮り鉄w)で有名だが、実はプロのレーサーではない。
年長の篠塚健次郎と同様に、実はプロではない自動車会社の管理職である。

篠塚は大学卒業後、普通に新卒で三菱自動車に入社しており、販売会社の出向して営業やメカニックの経験もある。パリダカで有名な時代にも、営業部(広報だったかも)の部長級社員だった。レース活動は契約金や成功報酬などと縁のない、部長級社員の一般の海外出張扱いの手当しかなかったという。その代わり会社の看板的な存在として、家族で毎月社長から会食に招待される立場だった(これも普通は困るだろう)。三浦友和・山口百恵夫妻の義兄弟(妻が三浦の妹)でもあり、有名人税のようなものには慣れていたのかも。

増岡の場合は三菱自動車の関連会社のラリーアートの社員だったが、三菱のラリー活動撤退に伴い、ラリーアートは昨年に解散してしまった。どうなったのかと思っていたら、wikiによると三菱自動車本社の社員になったらしい。

http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/corporate/2010/news/detail4337.html
上級エキスパートという肩書きの社内的立場はわかりにくいが、前後の異動者の兼任ポストから判断すると部長級のエンジニアらしい。
三菱自動車のような、自動車会社の中でもこの上もなく日本的で合議を重んじる社風の会社に部長級で中途採用されるというのは珍しいことだ。

日本航空がエアバスA380を導入 [航空]

4月1日、日本航空JALは、欧州航空大手エアバス社の総二階建て超大型機エアバスA380型機の導入を発表した。
新年度の鶴丸マークの復活と併せて、再建の象徴としたい模様だ。
大震災により国際線国内線の航空需要が減退する中で、思い切った判断をしたことについて、金融機関など関係筋に波紋が広がっている。関係者によれば、この重大な経営判断にはいくつかの要因があったようだ。

第一に関係者が挙げるのは、エアバスA380の導入を済ませたか、決定した競合他社との対抗だ。新興会社トップのスカイマークは大手二社に対抗して、ドル箱である欧米への長距離国際線への進出を決定し、専用機材としてエアバスA380を発注している。これによって、大手二社のビジネスクラスの優良顧客を奪う計画である。またJALと既にフランクフルト線で競合するドイツルフトハンザ航空や、パリ線のエールフランスもA380を東京行きの便に導入済みだ。航空評論家の杉浦一機氏はこう語る。
「ジャンボ機ボーイング747の導入では、世界の主要航空各社が導入して国際線のスタンダードとなりました。ようやく生産が軌道に乗ったといった段階で、まだ引き渡しが中途とはいえ、エアバス380も航空界のスタンダードとなりつつあります。」
第二にこの決定の要因として挙げられるのは、近年の航空自由化のためのコスト削減と国内主要空港の発着枠拡大による小型化への反動である。JAL再建のために行きすぎた小型化に対して、輸送力の柔軟性を妨げるものとして問題視されるようになったことが挙げられる。大震災の後、国内大手二社は東北地方への定期便の機材大型化や臨時便の運行を行ったが、機材運用を再建のために効率化して余裕がなくなり、需要に対して十分な輸送力を確保できなくなった点を、東北地方出身の有力民主党議員や国土交通省が問題視して、JALに圧力をかけた模様だ。
第三の要因はエアバス機生産の中心であるフランス政府の圧力があるようだ。外交に詳しい政府筋はこう語る。
「フランスのサルコジ大統領は、震災後に初めて来日した外国首脳です。フランスは電力の8割を原子力でまかなう原発大国であり、日本国内の原発の使用済み燃料の再処理を担うなど、廃棄物の問題でも世界で最もノウハウを持っています。大西洋の対岸のリビア情勢が緊迫する中で、震災と原発問題で全面的に日本政府に協力してくれています。その引き替えに何らかの取引がフランスと日本政府の間にあったのではないかと思われます。」

東北関東大震災

地震と原発の被災者の方々にお見舞い申し上げます。

乗用車の本木目ステアリングと内装 国内仕様を格下げするトヨタの性根について [自動車]

乗用車である程度高級な車種、グレードになると革張りシートになったり、ウレタンではない本革巻ステアリングになったりして、木目調のパネルもカローラクラスから登場する。
だが、本木目すなわち本物の木材を内装のパネルやステアリングに使った車は国産車ではそれほど多くない。外車だとアメ車の高級車(キャデラック、リンカーンブランド全て)はそうだし、ベンツでもEクラスあたりは最低グレードでも付いている(Sクラスなら当たり前)のと対照的である。
衝突安全性の観点からすると、事故で木の破片が搭乗者に当たる可能性があるので、本木目の使用が減ったとの「業界通」の解説なども見るが、安全性第一のベンツが採用を続けているのだから、単にコストの問題だろう。
木目が大好きなトヨタや日産のセダンだが、クラウンも現行フーガもティアナも全てのグレード(最上位のハイブリッドを含む)で木目調パネル、木目調ステアリングである。つまりプラスチックに木目の模様を印刷しただけの代物だ。先代フーガにはハイブリッドの代わりにインフィニティーM45の国内バージョンのV8バージョンがあり、それのみに本木目が使用されていたが、モデルチェンジで廃止された。日産はレパードやローレルクラスでも昔は本木目があったのに退化したものである。スカイラインセダンの一部の仕様に採用されているのが奇跡的である。まあインフィニティーG37のおこぼれだから、作り分けるのも面倒なのだろう。
トヨタはかつて国内専用車でも無駄にコストをかけたプログレに本木目があったが、今はレクサス車とマジェスタ、センチュリーだけだ。
先代のランドクルーザー100系とプラドの最上位グレード(シグナスとGセレクション)は輸出版のレクサス仕様(LX470とGX470)に準じた内容で、エアサスや本木目ステアリング、パネルをおごっていたが、モデルチェンジで国内バージョンのコスト削減ばかり進んでいるようだ。
海外仕様で手は抜いていないだろうから、レクサスの差別化のために国内を馬鹿にしていることが丸わかりだ。レクサス全てやカムリ、FJクルーザーなど、それでいて国内仕様は北米より割高だ。
いつかトヨタの下請けで本木目のステアリングを作っている会社の取材記事が見たことがあるが、ほとんど輸出車にしか使われないことを嘆く内容だった。
結局のところ国内のユーザーを馬鹿にして、利益源の海外に奉仕するメーカーの姿勢が象徴的に現れている。あれだけインテリアで売っているティアナも木目調である。だがスカイラインあたりの本木目と比較すれば、カタログ写真レベルで安物であることが丸わかりである。
クラウンはトヨタの良心とも言うが、それは世界で戦うカローラやランドクルーザー、旧セルシオに比べれば、程度の低いものである。奥田は
「クラウンの大抵のユーザーは5年で乗り換えるから、その程度もてばいい」
と言っていたが、ランドクルーザーやカローラの場合だと、死んでも同じ台詞を言えないだろう。耐久性、信頼性は中東の砂漠やアフリカの奥地などでは生命に関わる問題だからだ。クラウンで喜んでいる田舎の小父さんに本木目と木目調の違いは分からないとたかをくくっているのだ。
レクサスでも、必ずしも全てのグレードで本木目ステアリングやパネルを使っているわけではないが、クラウンロイヤルの上級グレードのように偽物を貼っているわけではない。レクサスだと、トヨタもさすがにインチキはしない。
トヨタブランドのセダンでは、マジェスタやセンチュリーまで行かないと本木目には出会えない。 レクサスに移行しない質実な国内の旧来のユーザーだましである。

頑張っているのはホンダと三菱である。ホンダは高級家具メーカーの天童木工と関係があり、バブル期はレジェンドやインスパイアに本木目を使っていた。現行レジェンドも登場当時から本木目パネルのオプションがあり、最近のマイナーチェンジで標準化された。
もっと驚くのが三菱の本木目ステアリングである。軽自動車SUV、ランエボ以外は車種廃止に踏み切った観のある三菱のラインナップだが、パジェロとデリカ(今はD5のことだが、スペースギアの時代からそうだ)の最上位グレード(スーパーエクシードとシャモニー)には何と一貫して本木目・本革巻きステアリングが採用されている。
パジェロやデリカを買うのに、内装の本気度を基準にする人がいるとは思えないが、謎とも言える三菱の誠実さである。あるいは本木目パネル、ステアリングを製造する専門の部品会社と縁を切りたくないという免許維持路線的な意味があるのかもしれない。

旧型パジェロのエクシードⅡを運転していて、木目調のプラスチックとは思えない(プラスチックの安物の漆器と本物の感触の違いだ)ステアリングの熱伝導率などに疑問をもって調べてみたら、驚愕の事実が発覚した次第だ。

「鶴丸」塗装復活にやや違和感 [航空]

JALが鶴丸を復活させるとのこと。
今日、実機のデザインまで発表された。
http://mainichi.jp/select/wadai/graph/20110119jal/
どちらかというと直近の旧塗装に近いが、デザインとしてみれば今のJAS合併後の意味不明な塗装よりはましだろう。今の塗装は短距離のリース機材に適当に社名を入れたレベルの安っぽさがある。尾翼を塗り替えるだけだから、手軽な改装だ。重整備を待たずに全機体を塗り替えてしまうかもしれない。

けっきょくは単純に日本エアシステム統合前に戻るということで、先述の旧JAS機材の強引な引退と同じで、JAS色を徹底的に消したいようだ。まあその事の善悪は言うまい。個人的にはJASの消滅は残念だと思うが。
そもそも塗装については日本エアシステムも旧東亜国内航空も大してこだわりがあったわけではなく、エアバスA300を採用した際にメーカーの見本塗装をそのまま採用してしまったといういい加減さだ(デザインとしては優れているとは思うが)。メーカーの見本色や都営バスの塗装をそのまま採用する富山地方鉄道の路線バスあたりの安直さだ。だから、別にJAS出身者はそもそも塗装にこだわりのある人はいないだろう。

問題だと思う点はむしろ自社の歴史への認識のあいまいさにある。
旧塗装がなくなる時の説明がなかなか詳しい。
http://www.jal.co.jp/tsurumaru/
実はJALに1970年に747が導入されるまで、尾翼に鶴丸は描かれていなかったのである。全日空が1960年代からモヒカン塗装だった(実際はトライスター導入時から)と誤解している者が多いのと同様である。


1960年代にDC8が世界を看板機材として飛び回っていた時代は鶴丸は前のドア脇に描かれているだけだったのだ。1960年代までのJALは欧米、かつ第二次大戦の戦勝国以外で唯一、世界一周路線の一環としてアメリカ国内線と大西洋横断路線の運航権を得た唯一の航空会社であり、安全運航体制、サービスも含めれば文句なく世界一の評価を持つ会社だったといえるだろう。
(今でも欧米線のファーストクラスに関あ。しては、日本人より英米人の評価が高いようだが)

だがジャンボ導入以降は経験あるDC8のパイロットを次々とジャンボに機種変更させたために、DC8の運行体制が急速に劣化し、営業運行でニューデリー、ボンベイ、モスクワ、アンカレッジ、クアラルンプール、羽田と全損事故を続ける悲惨な時代が1970年代であった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E8%88%AA%E6%A9%9F%E4%BA%8B%E6%95%85
サンフランシスコ着水事故などは『沈まぬ太陽』で描かれたように、むしろ美談であり、9機中3機を訓練中に墜落させたCV880は機体の欠陥として、JALのイメージ低下につながらなかったが、もう言い逃れはできなくなった。海外の事故ばかりだったこともあり、国内では大して評価はさがらなかったが、世界的な安全評価は地に落ちた。当時は、国際線、国内幹線のみの運行のため、事故率は一気に世界の主要航空会社で最悪のクラスに移行する。(御巣鷹山ばかりがたたかれるが、これに関してはボーイングが修理の欠陥を全面的に認めて経済的な補償を肩代わりしており、非難の材料とはならない。)

尾翼の鶴丸というのは歴史的に見れば、1960年代の高いイメージとうって代わって、経営の失敗と事故の象徴であり、とても評価には値しないと私は考える。
だいたいマスコミや普通のサラリーマンの考える「バブル期」や「高度成長期」のイメージというのは、社会の実態からかなり遅れていることが多い。ジュリアナ東京をバブルの産物と考えるようなものである。だいたい1960年代にJALの飛行機を重用していた人は社会でも限られた層であったことは否めない。当時に海外に行くのは特別のことであった。そういう時代にJALの国際線で世界を飛び回っていたり、国内線の飛行機を常用していたひとはもう70歳以上で、大してJALの再建のために盛んに利用できる層でもない。だから、1960年代のことばかりを強調しても、JALの宣伝としては意味がないだろう。
まあ1970年代、もっとはっきり言えばバブル期以降の鶴丸のイメージを強調して宣伝した方が、クラスJや国際線ビジネスクラスの主たる顧客である40代50代のオジサンに訴える効果があるだろう。歴史に対する一種の偽りの宣伝である。
くりかえそう。
「高度成長期のサラリーマンは日本でも海外でもゴルフと社用接待」
という過去の認識は実はバブル期以降の事実に基づくものであったりする。素人は1997年の山一証券破綻をバブル崩壊の象徴と勘違いしていたりする。マスコミもそういうイメージの動画ばかりを流すから刷り込まれてしまうのである。

新年のご挨拶と予測 [未来予測]

あけましておめでとうございます。

世間の例に従って、今年の3大予測を示しておきたいと思います。

(1)日本で民主党政権はグダグダが続きながら、解散総選挙には踏み切らずにここ一年はもつ。

小沢一派が勢力を取り返すこともあろうし、首相の交代もありうるが、衆議院の多数は手放さないだろう。それだけ現在の政府与党というものは権力と最終的な求心力を持っている。小泉旋風で手に入れた衆議院三分の二の議席を自民党は意地でも手放そうとしなかったことが参考になろう。結果論となるが、麻生政権の初めあたりに解散していれば、自民党は与党でいられたかもしれない。また小沢が主導権を取り戻しても、管政権の政策基調からは変わらないだろう。

(2)中国経済はまだ成長を続けて、世界をリードする。莫大な公共インフラ投資の経済効果が働く。

不動産バブルも自動車需要も政策次第であり、マクロな共産党政府の合理的な経済運営はまだ中国人のミクロな拝金主義と合致して破たんを見せない。金融政策は別として、莫大な公共投資のほとんどは鉄道・航空・道路の交通部門に用いられており、所要時間短縮と行動圏拡大による経済効果も相当なものとなる。

(3)4月からの高速道路料金上限制(休日1000円維持、平日も2000円)で、JRなど既存の中長距離交通は有効なサービス向上、割引運賃などを導入しない限り、1970年代の国鉄離れ並みの大打撃を受ける。当初案と異なり大型車が対象外となったことから、長距離フェリーへの打撃は限定的なものとなる。

高速が無料だろうが、上限2000円だろうが、長距離走行のガソリン代を考えれば誤差の範囲だ。プリウスでも高速ではリッター20キロが実用燃費の限度だから、2000円くらいのガソリンは300キロ足らずで使ってしまう。平日昼間割引など麻生政権以降の時限割引は終了しても、通勤割引だけでも短距離には十分だし(猛者はETCカード二枚活用で2000円より安く中距離を移動するだろう)。
平日が上限制になれば、関東~中京や関東~関西といった区間の出張でさえ、1割以上は会社の営業車や自家用車利用に移行するだろう。現状でも時間的なメリットがない在来線区間では、200キロ圏まで近県ナンバーの営業車が近郊を跋扈していたりする。
東京駅から京都駅への移動などでは車が新幹線に勝つのは交通法規を無視しても物理的に無理だが、すべての交通需要がそれだけで完結するわけではない。自宅の厚木から奈良の事業所、豊田市の工場などへの移動などを想定してみよう。


日本人はLCCに過大な期待をしている [航空]

茨城空港の春秋航空就航問題しかり、とにかく日本人(というよりFOXNEWS的に言えば主流メディアだが)はLCCに過大な期待をしすぎだと思う。巨大な発着容量を持つ空港を整備してLCCを集めればハブ空港になるかのようである。
だが世の中には低価格より大事なものもある。時間価値や機会費用だ。

確かにシンガポールや仁川、アムステルダムなどはLCCを集めて、勢力著しいものがある。が、大韓航空、アシアナやシンガポール航空、KLMオランダ航空が、世界きってのサービス(シンガポール航空はさることながら、韓国二社も欧米での評価は高い)を提供しているおかげで、ハブ空港となっているのであって、LCCの勢力伸張は発着能力の余裕を活用した副次的なものである。LCCばかりではハブ空港にはなれない。
ライアンエアの拠点のスペインのジローナ空港(バルセロナから100キロほど北東)やローマのチャンピーノ空港はバルセロナ空港やローマのフィウミチーノ空港の敵ではないし、ハブ空港とは呼ばれない。航空当局にとっては、大手のエコノミー運賃を下げるためのかませ犬としての役割を期待されているにすぎない。

LCCが短距離で大手に完全にとって変われない要因はいくつかある。
前提として長距離路線の事例を触れる
前にもふれたことがあるが、長距離では大手は単価の高いビジネスクラスや貨物輸送の利益をエコノミーの運賃に引き下げに回せるので、LCCよりかえって有利である。また長距離路線に必須な大型機は高価であり、操縦士の養成費用も高く、737やA320クラスのように安い人件費で雇用することもできない。

短距離路線で第一に、LCCが大手にとって変われない理由は、定時性や異常時(降雪などの異常気象など)の地上対応を大手より優先していないので(ライアンエアに比べれば、イージージェットやジェットブルーのクラスは信頼に値するが)、時間価値の高いビジネス需要を取り込むことができないことにある。
第二は搭乗率に対する考え方の差である。大手はビジネス路線では需要に比して多い輸送力や便数を確保して、飛び乗りの需要に対応しようとする。日本の国内線で大手二社はだいたい羽田路線で60%から70%の搭乗率を適正とみている。これを超えると、いざという時に満席でとりこぼす需要が出てくる。それに対してLCCは搭乗率が100%に近付くことを理想としている。これでは飛び乗りのビジネスマンは安心して乗れない。
アメリカの国内線の場合はやや状況が異なる。大手はハブ空港のシステムを完成しているので、ある路線が混んでいても、やや遠回りなルートをとることで解決する。たとえばデルタ航空でニューヨークからロサンゼルスへの直行便が一杯でも、アトランタやデトロイト、ソルトレイクシティー経由なら大丈夫である。だから搭乗率が80%以上でも問題ない)
昔の国鉄は主要な特急の乗車率が100%に近付くことを理想としたが、それは他交通機関との対抗や乗客の利便性を考慮しない親方日の丸の発想である。いまとるべきではない。

とはいえ、実際には欧州ではLCCの勢力が路線単位で拡大しているのは事実である。ビジネス以外のオフでは欧米人のケチぶり(収入の多寡はあまり問題ない)は日本人からすると大変なものなので、安い便しか利用しようとはしない。
大手航空会社が50人クラスの機材で飛ばす路線をLCCが同等の便数で737クラスを飛ばしていることも、首都クラス未満の都市行きではよくあることである。大手に乗る人は決して人数比で多くはない。それが日本と違うところだ。スカイマークが輸送量で大手に勝っている路線はない(JAL撤退後の神戸~那覇などは微妙だが、スカイマークの機材が小さい)。
イギリスの地方都市発と大陸の地方都市、地中海のリゾート地を結ぶ路線はLCCの独占だったりする。が、そういう路線は毎日運行ではないので、輸送力はたいしたことがない。

だが欧米と日本の休暇のスタイルは違う。欧米では休暇を従業員が指定できない(だからお盆休みや正月休みのような帰省ラッシュは生じない)代わりに、休暇が数週間と長い。だからイギリス人がせっかくの地中海のバカンス地行きのLCCの飛行機が一日くらい遅れても気にしないが、日本人の短い休みでは死活問題である。帰省シーズンが大雪や台風にかぶるとマスコミのニュースも悲惨な感じで報道する。正月の帰省で大手がまともに飛んでいる時に、スカイマークだけ遅れて帰省できなかった家族は親戚の笑い物だろう。
この点、中国は休みの長さや交代制などが欧米の社会に近い。人民公社の運営など、ソ連や東欧諸国というモデルを介して欧州の社会システムに直接に影響された度合いが日本の比ではないからだ。
フィリピンやマレーシアも欧米の影響は日本の比ではないからLCCが普及する。
所得格差も大きいし、金への執着心は並みではない。だから春秋航空など、日本よりLCCが受容されやすい土壌がある(TVなどの報道を見る限り、あまり春秋航空は欧州のLCCを直接モデルにして経営しているわけではないようだ。合理的な経営を貫いた末の欧州との一致だろう)。

日本人の生活サイクルが変わらない限り、LCCの普及には限界があると思う。


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